シベリア先住民諸語の記述的・類型論的研究

研究プロジェクト名

シベリア先住民諸語の記述的・類型論的研究

実績報告

令和4年度 シベリア先住民諸語の記述的・類型論的研究実績報告書

専任教員名

江畑 冬生   人文社会科学系(人文学部)・教授

概略

 日本の真北にあたるシベリア地域では、歴史的系統や類型的特徴が大きく異なる多数の言語が話されています。その多くは、話し手の数が極めて少ない少数言語・危機言語です。これら小さな言語も、研究対象としては英語や中国語などの大言語と等しい価値を持っています。どの言語も独自の緻密な構造を備えており、さらには祖先の言語の状態を知るための手掛りを内包しているからです。

 本研究プロジェクトは文献資料の乏しいシベリア先住民諸語を研究対象とし、歴史的変遷と言語類型論的特異性に焦点をあてます。第1の目的は、シベリア地域における系統関係の異なる言語同士が相互接触を繰り返して現在の姿に至るまでの歴史的過程を解明することにあります。第2の目的は、現在および過去のシベリア先住民諸語の類型論的特質から言語類型論研究一般への新たな貢献を行うことです。

 なお本研究プロジェクトは、科学研究費(基盤研究A)「シベリア先住民諸語の総合的研究: 文献以前の歴史的空白の解明と言語類型論への展開」と連携しています。

プロジェクトメンバー

氏名 所属・職名等 専門分野
江畑 冬生 新潟大学・教授 サハ語・トゥバ語
Baek Sangyub 室蘭工業大学・准教授 ツングース語
Arzhaana Syuryun 科学アカデミー言語学研究所(モスクワ)・研究員 トゥバ語・トファ語
安英姫 雲南民族大学 中期朝鮮語
呉金星 内蒙古大学 内蒙古語
Jakshylyk Akmatalieva 東京大学・特任研究員 キルギス語・アルタイ語

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