アジア山岳環境研究プロジェクト―山岳研究拠点形成を目指して―

研究プロジェクト名

アジア山岳環境研究プロジェクト―山岳研究拠点形成を目指して―

専任教員名

奈良間 千之   自然科学系(理学部)・教授

概略

 山岳地域は,まだ開発されていない貴重な自然資源が多く存在するが,同時に様々な負荷の影響を受けやすい脆弱な環境です。人間活動が増加しつつある地域では,自然災害も深刻な問題となっています。様々な現象や環境変化を観察できる山岳地域は研究のフィールドとして世界的に研究が進みつつあるが,日本の山岳研究分野はまだまだ発展途上である。山岳環境研究プロジェクトでは,日本の山岳研究の活動拠点となるべく,アジア山岳地域の天山山脈,ラダック地域,ヒマラヤ東部,中部山岳を中心に,アフリカ東部のケニア山とキリマンジャロを含めた世界の山岳地域で活動しています。

 フィールドワーク(現地観測),GIS(地理情報システム),リモートセンシング(衛星画像,UAV空撮画像,空中写真),データサイエンス(AI)の手法を用いて,氷河の変動,山岳永久凍土の空間分布,氷河湖決壊洪水,氷河崩落のほか,落石・崩落,地すべりなどの地形災害など,「現在山岳地域でおきている事象」をテーマに,山岳地の環境変動の実態や現象の解明,自然災害の軽減を目指して活動しています。また,研究成果を地域住民に還元するアウトリーチ活動にも積極的に取り組んでおり,インドのラダック地域,キルギス共和国,白馬村などで地域住民,学校,山岳ガイド,山小屋などの関係者を対象とする報告会やワークショップを開催しています。なお,本プロジェクトは日本学術振興会の科学研究費,地方自治体,民間助成金などのサポートを得て実施されています。

プロジェクトメンバー

氏名 所属・職名等 専門分野
奈良間 千之 新潟大学理学部・教授 自然地理学
飯田 佑輔 新潟大学工学部・准教授 宇宙惑星科学
前田 洋介 新潟大学教育学部・准教授 人文地理学
小森 次郎 帝京平成大学現代ライフ学部・准教授 自然災害科学
田殿 武雄 JAXA・主任研究開発員 衛星環境学
山之口 勤 RESTEC・主任研究員 衛生環境学
Mirlan Daiyrov 新潟大学自然科学系・外国人特別研究員 氷河災害科学
Murataly Duishonakunov キルギス国立大学自然地理学部・上級講師 自然地理学

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